建築物清掃管理評価(インスペクション)
このページではインスペクション(建築物清掃管理評価)についての説明と資格取得の方法を掲載しています。
詳しくは全国ビルメンテナンス協会のホームページをご覧ください。
はじめに
近年ビルメンテナンス業界は価格競争に陥り、品質が軽視され、安かろう悪かろうが横行し、建築物やその利用者を守れない状況なってきました。
そこで清掃品質を確保するため、受託者側の責務として平成14年から「建築物清掃管理評価資格者」制度が実施され建築物清掃管理評価資格1級・2級が誕生しました。
その後平成18年、2級が2級P(作業品質)と2級M(組織品質)に変更となり、平成28年資格体系を一本化し、発注者・受注者のニーズに応えられる体制に変更となりました。
ビルクリーニングの使命
- 良好な衛生環境を確保する
汚れや感染源を除去し、健康で衛生的な環境を整える - 美観を維持向上する
見た目にキレイで清潔感を出す - 建築物を延命させる
汚染物質の除去や建材の保護を行い建物の長寿命化に貢献する - 安全を確保する
転倒事故など安全を阻害する要因を取り除き安全を確保する - 地域の環境維持
建物周辺・地域の環境、地球環境を汚さない
建築物清掃管理評価資格者(通称:インスペクター)とは
清掃作業を点検し、その点検結果を業務改善に活かすと共に、お客さまに対し改善提案ができる能力を備えた資格者。
平成28年4月15日付 厚労省生活衛生課長通達
「建築物衛生行政の適正な運営について」抜粋
(4) 建築物清掃管理評価資格者(インスペクター)制度について
建築物清掃において、その実施状況等を定期的に点検・確認し、必要な改善を図ることは、建築物の衛生環境を維持していく上で重要な事項であり、自社が行った清掃作業の結果を点検し、その点検閣下を建築物所有者等に対し改善提案ができる能力を備えたインスペクター制度を活用することが考えられます。
◆参考資料:建築物衛生行政の適正な運営について
インスペクションとは
清掃の契約に基づくお客さまの要求品質と実際の品質とのギャップを数値化し客観的に評価することで、そのギャップを改善し、お客さまの要求を満たして行くこと、すなわち顧客満足を達成していくことです。
インスペクションは同一の建物に対し年に4回(春夏秋冬)行うのが望ましいとされ、インスペクターと清掃責任者が一緒に点検個所を確認してまいります。
建築物清掃管理評価資格者制度とは
自らが提供する業務(商品)の品質を高めるため、作業の結果を点検し、その点検結果を業務改善に活かすとともに、必要に応じて建築物所有者など発注者の皆さまへ、改善提案ができる能力を備えた人を認定する資格者制度です。
本制度は業務を履行するだけではなく、提供する業務(商品)の品質を適正な目で見極めることのできるインスペクター資格者により、自主的に業務を点検し、改善に結びつける……P(計画)、D(実行)、C(点検)、A(改善)のサイクルをまわすことにより、より高品質なサービスを提供する……そのような品質管理体制を社内に構築することを目的としています。
ビルクリーニングの品質構成
作業品質(Product Quality)
- 美観性評価
見た目のきれいさ、清潔感 - 衛生性評価
資機材が衛生性を確保できる物か - 保全性評価
建物に傷をつけていないか
組織品質(Management Quality)
清掃管理業務を行う現場の業務管理体制を評価し、改善を学びます。組織品質は作業品質を支える要素、すなわち作業品質に直接影響をおよぼすものといえます。
- 事務所管理品質
- 現場管理品質
A. 契約書・業務仕様書
B. 作業計画
C. 作業実施
…………
O. 廃棄物処理
P. 館内規則・貸与品等
インスペクション実施手順
インスペクションの資格を取るには
制度変更の概要
- 「2級P(作業品質)」「2級M(組織品質)」「1級」の資格体系が一本化。
- 学習形態が変更となり、2日かけて行われていた座学をe-ラーニング化し、約1か月かけて繰り返し学習できます。
- 3日目に行われていた実技演習を実践的なカリキュラムに変更して1.5日間学習。
- 受講料を削減し、会員55,000円、一般100,000円
- 制度活用・啓発を促進するため、資格者全員を公開
- 4年間の有効期限を設定し、更新を継続的なスキルアップの機会として活用
申請資格
申請するには、次の4つの資格のうちいずれかの資格を有していることが必要です。
- ビルクリーニング技能士1級または単一等級
- 清掃作業監督者
- 建築物環境衛生管理技術者
- 統括管理者